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​2024年12月発行わんわん通信No43コラム

​活動の成果って?

 去年、助成金を申請した「ふじのくに未来財団」が発行する、活動報告書が送られてきました。10月~12月末までの3ヶ月を助成対象期間とした犬部の活動実績は、「犬の保護2匹」と「譲渡会開催2回」のみでした。動物愛護の助成を受けた12団体の報告があがっていますが、どこの団体も2桁単位の動きがあり、比べることではないと思いつつも、この結果にはちょっと考えさせられました。未来財団は、“この実績では助成ができない”ということは言っていませんが、やはり、会費や寄付や助成金という形での応援に対して、納得できる報告をしたいとは思います。それは、保護した頭数や譲渡した頭数、譲渡会の開催数が多ければよいということではないと思いますが、では何なのか。犬部として何を成果としていくべきなのでしょうか。

 現在、犬部で保護している犬は以下の7頭。

①犬部7年目の中型MIX、推定12歳のブン。本気みがあり緑内障で両目失明。募集停止中。

②犬部丸3年の柴、19歳のゴロ。緑内障で両目失明。高齢のため譲渡会不参加。

③犬部丸3年の柴MIX、推定15歳のハッピー。高齢で咬みもあり、譲渡会不参加。

④犬部3年目の紫、12歳のコロ。本気咬みあり。

⑤犬部 10ヶ月のポメラニアン×チワワ、12歳のハリー。会陰ヘルニア、心臓服薬あり。

⑥犬部2ヶ月の中型MIX、15歳のボビー。心臓服薬あり。

⑦犬部1ヶ月の中型MIX、推定10歳以上のホーニー。ガリガリで咬みあり。

 

 7頭の平均年齢は13歳越え。保健所から来たのは2頭で、後の5頭は飼い主の飼育困難です。

 これまでも、高齢の犬でも素敵な家族が現れたことは何度もありましたが、やはり時間はかかります。その間に犬部の犬として看取ることになった犬も何頭もいます。が、平均年齢13歳という事態は初めてで、今後もこの傾向は進むと考えると、「譲渡」を活動の成果と考えるのは厳しい状況です。

犬部メンバーでも話し合いましたが、“やはり譲渡活動も盛り立てていかないと大部自体が停滞してしまう”という意見もあれば、“預かりとしてはいつでも看取りを覚悟しているから、譲渡にこだわらなくてもいいのではないか”という意見、そして“譲渡会を啓発の場として考えてもよいのではないか”という意見もありました。確かに譲渡をどう進めていくかという事とは別に、今実際に大部にいる犬達を知ってもらうことは大切です。ほしくて飼ったのに飼い続けられなくなってしまう犬たちがいること、そこにお金も労力も使って保護している人たちがいることは、発信していく責任があると思いました。ただ“かわいそうな犬”とか“優しい人に保護されてよかったね”ではなく、どうしたら最後まで責任をもって飼うことができるのかという、予防のメッセージとして伝えるための工夫も必要だと思います。

 日頃大部を見守ってくださっている皆さんは、犬部から何を受け取ってくれていますか?活動の成果としてどんなことを求めておられますか?私たちが伝えたいと思っていることはどう届いているのか、教えてください。メールでもLINEでもお手紙でもかまいません。犬部と犬たちのこれからを、一緒に考えてみませんか?

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