2022年4月発行わんわん通信No36コラム
迷子札
犬部では昨年から、オリジナル迷子札の製作・配布を始めました。メンバ一有志の迷子札製作チーム (名付けてお針子チーム) が改良を重ね、既に約700 個の完成品がうまれています。 元々犬部では、「NPO法人地球生物会議ALIVE」さんが行政向けに販売している迷子札 (鑑札・狂犬病予防注射接種済票を入れるポケット付) を装着し、里親さんや犬を飼っている人たち、行政にも装着を勧めてきました。
なぜここで手作りを始めたかと言うと、遅々として装着が進まないからです。つけない理由は様々です。「法律で決まっているなんて知らなかった」「うちの子は逃げないから」はさすがに減ってきましたが、「つけたけどすぐ割れてしまった」 「サイズが合わない」「素材が固いので気にして取ってしまう」「もうちょっとおしゃれならつけるんだけど・・・」というような声も多々ありました。 何とか改良できるところは改良し、1頭でも多くの犬につけてほしい。万が一放れてしまっても1頭でも多くの犬が速やかに戻れるようになってほしい。その一心で、生地やサイズ、マジックテープの強度やネームテープの種類を研究し、試行錯誤しながら手作りを始めたわけです。
中でも「可愛さに欠けるし、個人情報だから表面に連絡先は書きたくない」 また逆に「鑑札や済票を入れるとサイズが大きくなってしまうので、連絡先だけの小さいものがいい」という意見は犬部の中にもありました。が、「1頭でも多くの犬が速やかに飼い主の元に戻れる」ために推進している迷子札。災害などで放れてしまった犬は、済票があるかどうかで対応も変わります。それらを考えると、犬部の作る迷子札は、やはり鑑札・済票・外から見える連絡先を備えたものを原則としていきたいと思います。
現在この迷子札は、犬部の里親さん、わんわんおたすけ会で希望した方、犬部のブログの中の「クイズ式啓発サイト」でお申込みいただいた方、に無料配布しています。 また、現在 ALIVE さんの迷子札を行政で購入・配布している函南町・沼津市・長泉町と富士保健所に、これまで装着できなかった太い首輪にも対応する大サイズを寄付しました。 更に、函南町・伊豆の国市・伊豆市・清水町の協力動物病院にセットさせていただき、受診した方にご自由にお持ちいただいています。協力動物病院さんで補充していると、そこで犬を迷子にしないことについての話題が生まれます。病院のスタッフさんからは、「皆さん、 興味持っていますよ。」「着けてくる人が増えていますよ。」と教えていただき、 装着の輪が広がっていくことを実感しています。
天災や戦争が身近なこととして起こっている中、自分の身に降りかかってきた時に、私たちはどうやってペット達を守るのか。改めてシュミレーションし、飼い主の責任としてできることは実行していきたいですね。