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​2019年7月発行わんわん通信No28コラム

​平成30年度 静岡県犬の引き取り統計結果

平成30年度静岡県犬の引き取り統計結果.jpg

 昨年度末、保健所の職員さんが、「今年度の統計はすごくいい数字が出ると思いますよ。」とうれしそうにお話しされました。犬部の方のカウントでも、昨年度は東部地区から殺処分に送られた犬はゼロ。残念ながら保健所で亡くなった犬が3頭、保護した時点で既に瀕死の状態で安楽死をさせた犬が1頭でした。でも、29年度も東部地区から殺処分に送った犬はゼロだったはずなのに、統計上は13頭でガッカリしたので、今回も思いがけない数字が出ているのではないかと不安でした。

 結果は東部地区の殺処分は4頭。こちらで確認できていた4頭だけで、ガス室に送られての殺処分はゼロ。実は今回も、殺処分の犬が集められる浜松の動物管理指導センターに送られたのは、17頭という数字が出てきていました。県に確認したところ、迷い犬情報に掲載されない仔犬が13頭、東部地区から浜松に送られましたが、そちらで全頭譲渡されたとのことです。とにかくガス室に送る犬をやっとゼロにできたことは、まずとてもうれしいことです。

 平成24年度には248頭だった東部地区の殺処分数が、7年間で4頭になりました。ボランティアの加重負担や、保健所での死亡を防ぐための環境改善等、まだまだ課題はありますが、ここまで減少できたことは、保健所とボランティア双方の“殺処分には送らない”という強い思いの賜です。各ボランティアが、毎日毎日、県の迷い犬情報を見て、1週間の収容期限に追われながら、飼い主の捜索をして回り、飼える場所を確保し、何とか助ける算段をします。ここまで殺処分ゼロに近づいてくると、保健所職員もまた、期限だからと送ってしまわずに、飼い主への返還の努力と共に、犬を慣らし、しつけて、何とか譲渡できるように努力をしてくれています。 

 また今回、静岡市と浜松市のデータも合わせて掲載しました。人口約70万の静岡市と約80万の浜松市。元々の迷い犬の数が、静岡市は56頭と、圧倒的に少ないのはなぜなのでしょう。一方浜松市は迷い犬は多いものの、返還数がとても多く8割近くが返還されるのはなぜなのでしょう。ここに何か殺処分ゼロへのヒントがあるように思いますが、具体的に解明できていません。

 それでもいよいよ処分機の稼働停止の実現が近づいてきました。そのためには猫の殺処分の問題も解決していかなくてはなりませんが、殺すために使ってきた税金を生かすために使う、転換の時が静岡県にも確実にきています。令和元年度もすべての犬が寿命を全うできますように!

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